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研究会の紹介 会長挨拶

会長挨拶

研究会の紹介 会長顔写真

 この会は1992年(平成4年)11月に発足しましたから、それから実に24年が経過しています。 発足当時と比してみると、労働災害での死者数は約2,300人から1,000人を下回るまで減少しました。 関係者の努力により着実に安全性は向上していると言えましょう。しかし、満足できる数字ではありません。 また、被災者の方には家族があることを考えますと、本人の無念さはもち論のこと、家族の悲しみとその後の生活を考えると、 一人でも少なくなるように不断の努力が欠かせません。ところで、労働災害の現状を見ますと、技術で防げる事故がかなりあります。

 私たち安全技術応用研究会は、この問題に真摯に向き合い、解決策を提示して、活用していただくことが使命であろうと考えます。 実際、解決策を提示して、活用していただくことを使命とし、産、学、官からなる会員の利点を生かして 安全技術のための基本的論理の研究及び基本論理に適合した安全機器やシステムの開発等を行う活動を行うことが本会のスタートでした。 このスタートの時の理念と目標を継続し発展させてゆくことが、今日の社会から一層強く求められていると考えています。
 しかし、古い機械はどうする、生産性が悪いから安全装置は使いたくない、大手企業はともかく中小企業では導入コストの問題もあるし、 安全を専任する人員も割けない、など、ここに記した以外のも多くの問題があることは事実です。
 でも、一つずつなんとか解決したいと考えます。また、このような問題意識から、私たちが行うことが見えてくるように思います。

 先ずは、本会の会員企業における職場の安全性の一層の向上、また安全に関連する機器、機械のメーカである会員は安全性を向上させる製品の供給です。 そのために求められる技術に関する研鑽の場が本会であったはずで、これからも最も大切にしていかなければなりません。
 次に大切なことは、その成果を普遍化して、社会全体の財産にすることです。これには、安全関連情報の発信、解説のための講演会などの形が考えられます。 これらのことを通じて、本会が日本の安全向上に寄与できるように努力し続けたいと考えています。
 さらに、安全の重要性と共に、安全を考え、向上させることから生産性向上というよい循環が生まれることを示して行きたいと思います。 20世紀初頭に「安全第一(Safety First)」を唱えたUSスチールのゲーリー社長が行った安全対策は、 同社の生産性をも飛躍させ、その後の不況にも耐えたことは象徴的なことです。

 私たち安全技術応用研究会は、理にかなった安全、つまりなぜよいのかを説明できる安全の確立、 言葉を代えれば「普遍性のある安全の確立」を目指して参りたいと思います。このことが、機械などによる事故・災害を根本的に減らすのみならず、 生産性も向上することにつながると確信しています。
安全技術応用研究会が、会員にとって有用な会であると共に、日本の安全のためにも有用な会であることを目標に活動して参ります。

平成28年(2016年)4月2日
安全技術応用研究会
会長 福田 隆文